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FRUEでしか食べられないフェス飯。予約が取れないレストラン&そば屋のこだわりメニュー。
静岡のつま恋で、毎年11月上旬に開催されている「FESTIVAL de FRUE」。他のフェスにはない個性的なラインナップで多くのファンから絶大な支持を集めているフェスだ。邦楽アーティストも、「ここでは他のフェスとか違うライブを展開しよう」と思っているに違いない。ネームバリューよりも、その日のライブがどうか。そんなライブが持っている本質が提示されているフェスでもある。

今年はレス・クレイプールのライブがどうしても見たくて2日目のみ参加。レスの前回の来日は、プライマスでの2004年のフジロック。ホワイトステージのヘッドライナーとしての降臨だった。残念ながらそのライブは、ジャック・ジョンソンと被っていたから見ていない。プライマスなら、近いうちに来日してくれると思っていたのだけど、実に21年も時間がかかってしまった。

閑話休題。コラムのテーマのフェス飯へ。
ライブが一番の目的ではあるけれど、FRUEではフェス飯を食べることも重要度としては高い。このフェスにしか出店していないお店ばかりだし、どこで食べてもおいしい。とはいえ、今回は1日だけの参加とあって、目的の店の列に並んだ。
Simples / ムケッカ 1,500円

黒板に「今日の調理」が掲げられるシンプルズ。予約がなかなか取れないイノベーティブ・フュージョン料理のレストランだという。静岡市の里山にあるお店では、ランチ、ディナーもコースのみで提供されていて、いずれも1万5千円から。そんな人気レストランが、FRUEには初回から欠かさずに出店している。

パスタを食べようと思って並んでいた。やっとオーダーする順番になったら、シェフが「今日のおすすめはムケッカです」と語りかけてくれた。頭はパスタになっているけれど、やっぱりフェスが薦める料理に間違いはないと信じてムケッカを頼んだ。
黒板のメニューにもない料理。黒板に「魚料理・時価」と掲載されていたものだった。日本ではあまり馴染みのないメニューで、シンプルズのシェフ曰く「ブラジルを代表する料理であり、いろんな国のエッセンスがこのメニューにはミックスされいる」という。

簡単に紹介すれば、白身魚のココナッツシチュー。多層的な味なのだけど、全体のイメージとしては優しい味。白いご飯をガツガツ食べるのではなく、パンやワインがよりマッチしそうな味。半分くらい食べてからパクチーを振って、名前を忘れてしまったけれど香辛料を追加して味変。シンプルズで何かを食べることをFRUEに参加する目的にしても問題なし。

めぐり庵 もりそば1,000円

フェスではパスタやラーメン、焼きそばなど、いろんな麺がラインナップされているけれど、日本そばはかなりレアな存在だ。どんな理由があるのかわからないのだけど、それだけそばをフェスという場所で提供することが難しいに違いない。

日本そばをもっとも美味しく食べるための条件が「挽きたて、打ちたて、ゆでたて」の3たてだと言われている。3たてで提供しているそば店は、それだけそば作りにこだわっているという証だろうし、味も信頼していいだろう。「挽きたて、打ちたて、ゆでたて」の3たて会場で実践していたのがここ。挽きたてを提供するために石臼も会場に持ち込んでいるという。静岡県藤枝市にあるお店のHPには「日本列島各地で栽培されている在来種のソバの実を自家製粉し手打ちで製麺しています」とこだわりが記されていた。

食べたそばもちろん納得の味と喉ごし。そばを食べた後はそば湯で締め。そばは自分にとっては毎日食べても飽きない味。つまり日常でよく選択する飯でもある。こだわりのある美味しいそばをフェスで堪能する。これもFRUEの魅力のひとつだ。

<text・photo=菊地 崇>
FESTIVAL de FRUE 2025
開催日:2025年11月1日(土)~2日(日)
会場:静岡県掛川市つま恋リゾート彩の郷
https://festivaldefrue.com/

今年はレス・クレイプールのライブがどうしても見たくて2日目のみ参加。レスの前回の来日は、プライマスでの2004年のフジロック。ホワイトステージのヘッドライナーとしての降臨だった。残念ながらそのライブは、ジャック・ジョンソンと被っていたから見ていない。プライマスなら、近いうちに来日してくれると思っていたのだけど、実に21年も時間がかかってしまった。

閑話休題。コラムのテーマのフェス飯へ。
ライブが一番の目的ではあるけれど、FRUEではフェス飯を食べることも重要度としては高い。このフェスにしか出店していないお店ばかりだし、どこで食べてもおいしい。とはいえ、今回は1日だけの参加とあって、目的の店の列に並んだ。
Simples / ムケッカ 1,500円

黒板に「今日の調理」が掲げられるシンプルズ。予約がなかなか取れないイノベーティブ・フュージョン料理のレストランだという。静岡市の里山にあるお店では、ランチ、ディナーもコースのみで提供されていて、いずれも1万5千円から。そんな人気レストランが、FRUEには初回から欠かさずに出店している。
パスタを食べようと思って並んでいた。やっとオーダーする順番になったら、シェフが「今日のおすすめはムケッカです」と語りかけてくれた。頭はパスタになっているけれど、やっぱりフェスが薦める料理に間違いはないと信じてムケッカを頼んだ。
黒板のメニューにもない料理。黒板に「魚料理・時価」と掲載されていたものだった。日本ではあまり馴染みのないメニューで、シンプルズのシェフ曰く「ブラジルを代表する料理であり、いろんな国のエッセンスがこのメニューにはミックスされいる」という。
簡単に紹介すれば、白身魚のココナッツシチュー。多層的な味なのだけど、全体のイメージとしては優しい味。白いご飯をガツガツ食べるのではなく、パンやワインがよりマッチしそうな味。半分くらい食べてからパクチーを振って、名前を忘れてしまったけれど香辛料を追加して味変。シンプルズで何かを食べることをFRUEに参加する目的にしても問題なし。

めぐり庵 もりそば1,000円
フェスではパスタやラーメン、焼きそばなど、いろんな麺がラインナップされているけれど、日本そばはかなりレアな存在だ。どんな理由があるのかわからないのだけど、それだけそばをフェスという場所で提供することが難しいに違いない。
日本そばをもっとも美味しく食べるための条件が「挽きたて、打ちたて、ゆでたて」の3たてだと言われている。3たてで提供しているそば店は、それだけそば作りにこだわっているという証だろうし、味も信頼していいだろう。「挽きたて、打ちたて、ゆでたて」の3たて会場で実践していたのがここ。挽きたてを提供するために石臼も会場に持ち込んでいるという。静岡県藤枝市にあるお店のHPには「日本列島各地で栽培されている在来種のソバの実を自家製粉し手打ちで製麺しています」とこだわりが記されていた。
食べたそばもちろん納得の味と喉ごし。そばを食べた後はそば湯で締め。そばは自分にとっては毎日食べても飽きない味。つまり日常でよく選択する飯でもある。こだわりのある美味しいそばをフェスで堪能する。これもFRUEの魅力のひとつだ。

<text・photo=菊地 崇>
FESTIVAL de FRUE 2025
開催日:2025年11月1日(土)~2日(日)
会場:静岡県掛川市つま恋リゾート彩の郷
https://festivaldefrue.com/